魔法のじゅうたん、ボロボロになるまで
編集長ゴリShare
爪とぎがボロボロになると、たいてい「失敗した」と思う。俺も昔はそうだった。
だが、うちのマネージャー・あきこさんの猫、まろんが使い倒した『魔法のじゅうたん』を見て、考えが変わった。
両方の溝、あの深いところまで削り切られて、中に仕込んであった鈴のボールは取り出されていた。ソファー型は寝床になり、Lサイズの上ではしっぽを足に巻きつけて丸くなっていた。
広告のための撮影じゃない。2020年の暮れから2021年の春まで、あきこさんの家で実際に起きたことだ。当時の日記に残っていた、ただの記録だ。
これから並べるのは、その記録の断片だ。答えは出さない。あいつらの爪痕が何を語っているか、じっくり見てくれ。

溝まで削れた、その跡
2021年1月10日。まろんの爪とぎが、両方の溝ともにボロボロになっていた。
中に入っていた鈴のボールは、いつの間にか取り出されて、別のおもちゃとして転がっていた。
「よくぞここまでボロボロにしてくれました」。日記にはそう書いてあった。皮肉じゃない。本気の褒め言葉だ。
爪とぎが商品として優れているかどうかは、パッケージの説明文じゃわからない。あいつが毎日、飽きずに爪を立て続けた結果として、初めて姿を現す。
新品の状態しか見たことがない人には、この写真が「壊れた」ように映るかもしれない。だが、これは壊れたんじゃない。使い切ったんだ。
道具にとって一番の敬意は、最後まで働かせることだと俺は思っている。

寝床になった、爪とぎ
2021年1月24日。ソファー型にゃんネイルを2つ並べて、ダブルベッドにして眠るまろんを見た。
人気商品だとは知っていた。しかしもしかしたら、これは爪とぎである前に、寝床なんだと。
ゆったり体を預けて、動く気配もない。「最初からコレを使えば良かった」。その夜の日記には、そう残っている。
そして2月5日。Lサイズを試したときは、また違う発見があった。「サイズは大きくないとね」。手も足も思う存分伸ばして、しっぽが足にくるんと巻きつく。あの伸びっぷりは、狭い場所じゃ絶対に見られない。
爪とぎとしての機能と、寝床としての快適さ。両方が同じ道具の中にある。それを確かめたのは、広告屋じゃない。猫と暮らす人間の、毎日の記録だ。
「使い方」で見えてくるもの
「ボロボロになった」というレビュー写真を見て、不安になる人がいる。壊れやすいのかと。
逆だ。溝の奥まで削れているということは、あいつが本気で爪を立て続けた証拠だ。表面をちょっと引っかいて終わる爪とぎなら、ここまでの跡は残らない。
だから、「ボロボロ=失敗」という前提で見ると、この商品の価値は半分も伝わらない。「ボロボロ=使い切った」という前提に切り替えたとき、初めて評価軸が合ってくる。
サイズの話も同じだ。Lサイズが向いているかどうかは、値段の高い安いじゃない。手足を伸ばして眠る派か、体を丸めてこもる派か。まろんは前者だった。だから伸びしろのあるサイズが合った。
ソファー型についても、爪とぎとしてだけ見るか、寝床としても使わせるつもりで見るか。その前提の違いで、感想はまるで変わる。
どちらが正解というものじゃない。あいつの性格と、日々の様子を思い浮かべながら読んでもらえたらと思う。
よくある質問
Q. どのくらい持つのか
正直、猫によって全然違う。まろんの場合、日記には「ずっと愛用していた」とだけある。その末に、あの状態になった。
毎日どれだけ爪を立てるか、体重、爪とぎの好みの強さ。条件が違えば、当然ペースも変わる。
「〇ヶ月で交換」という一律の答えは、正直言って誠実じゃないと思っている。この記録はあくまで一例だ。あいつの爪とぎの様子を、日々ちょっと気にかけてやってほしい。
Q. 替え時の目安は
一番わかりやすいのは、溝の奥まで削れてきたかどうかだ。表面がちょっと毛羽立つ程度なら、まだ現役だ。
まろんの場合は、溝の中に仕込まれていた鈴のボールが取り出されるくらいまで削れていた。そこまでいったら、もう十分に働いてくれたということだ。
削れ方が浅くて、ただ表面が汚れているだけなら、替え時とは呼ばない。「使い切った跡」が見えるかどうかで判断してもらえたらと思う。
Q. 本当に使ってくれるのか
その不安はよく分かる。あきこさんも家に置くまでは半信半疑だったらしい。だが、ソファー型を置いてみたら、まろんは寝床として使い始めた。
気に入るかどうかは性格による部分も大きい。ただ、爪とぎとしてだけでなく「くつろげる場所」として差し出すと、興味を持つ猫は多い印象だ。
Q. サイズは足りるか
Lサイズを試したときの日記には「手も足も伸ばし放題」とある。しっぽが足にくるんと巻きつくくらい、ゆったり寝ていたそうだ。
体を丸めてこもりたい猫より、伸びて眠りたい猫の方が、大きいサイズの良さを実感しやすいはずだ。あいつがどっちの寝方をするか、思い出してみてくれ。